休息として
コンクリートガラスと鉄の街で生活僕らにはいくつか足りないものがあって、そのひとつが大量の水出会ったりするんだと思う。
大量の水ってなんだよそれ。みたいに思う人は結構いると思うし言葉だけで大量の水って見れば確かになんだよそれと僕ですら思うのだけどそれは確かに大量の水なのだ。
瀬戸内の島々は水に浮かんでいて、空気のグラデーションで淡く浅く、鮮やかになる。
空気が存在することを僕は初めて知る。
薄いリネンのカーテンを重ねて作る生活の中のグラデーションみたいに、空気は世界を少しばかり遮断したりしている。
僕が島で綺麗な透き通った海を眺めていた時に、大阪ではradioheadが最高のアクトをしておたみたいだし、東京湾の水は今日も真っ黒だったんだろうと思う。
どこかのプールでは誰かが誰かを傷つけたりして、どこかのベッドでは誰かが誰かを愛したのだと思う。
海と島があって当たり前に空がある世界で僕は生きていきたいと何回思ったのだろう。